NYにマンションを持つ夢

一昔前私はちょっとだけニューヨークに住んでいたことがあります。
マンハッタンとクイーンズというところにすんでいたのですが。家賃はマンハッタンでは1ルームで750ドル
クイーンズはルームシェアで700ドル
2度目の引越しでまたクイーンズでルームシェア650ドル
(全部ユーティリティ込みです。)くらいでしたかね~。今考えると破格な値段に見えますが、これは約20年ほど前くらいのお話です。
で10年少々くらい前にニューヨークが恋しくなり
どうしてもニューヨークに家が欲しい、と思い立ち家探しを始めて
家探しの旅に行ったことがあります。
そのときのことをちょっと記録しておこうかなと思います。
ニューヨークで家を探すときに使用した情報:色々あるのでしょうが、私は日本に住んでいるので現地のローカルな情報を仕入れることが出来ません。
そのため私はNYTimesというサイトのRealEstateサイトで探しました。
https://www.nytimes.com/section/realestate
日本でめぼしをつけて、あとは不動産屋さんとメールでやり取りして現地で直接待ち合わせます。
7,80平米あれば十分かなと思っていました。
まず紙面上でたくさん物件を見せてもらいます。
サイトに乗っていない物件もあるので、サイトはとにかく参考までに。
実際に見せていただいたのは数件です。マンハッタンとクイーンズ。やっぱり地下鉄やら交通の便がいいほうがいいですよね。
condo(コンドミニアム) と co-op(コープ):
マンションのタイプは二つあります。実際に住むのであればどちらでもかまわないと思うのですが2つには違いがあります。

コープのほうがマンション価格自体は安目のようです。
コープはマンションの組合で運営が成り立っていて、結構ガチガチなルールがあるところもあります。
そのため買うときに(銀行でなく)組合による審査(面談)があるところがあるそうです。住まないときに人にかしておけるのかなと思いきや、これも制限があるところが多いようで
そもそも全く他人に貸せないところや、自分達が2年住んだら1年貸し出せるところとか
それぞれのコープによって違うようです。
マンション内のリノベーションを行うときも管理組合から許可が必要で、
許可がなかなか下りないところや
許可されない場合もあるそうです。
このように制限が色々あるので自由度は低いかもしれませんが、
マンション自体がとても美しく管理されているのはコープのほうかなと思いました。
こうやってみんなで自分達の資産を守っているのでしょうね。
コンドのほうですが日本のマンションに近い感じですかね。ま管理組合はありますけど。
とりあえず買ったら自分達の自由に出来ます。
貸し出しするのも特に制限はありませんし、中のリノベーションも自由です。
ですが、売りに出されているコンドの数自体が多くありません。
立地のいいマンハッタンのエリアは高級になるので一般人は全く手が出ないですね。
手の届きそうなところで見つけるのが難しく、
結局は北のはずれのほうとか、ハーレムとかになってしまいました・・・。数少ない中から条件に合うのを見つけても、管理があまり行き届いていなかったり、
狭くて妙な形だったり
中も結構すごいことになっている物件が多くて、
かなりの費用をかけて修復しなければダメそうでした。
あと管理費を前払いで一括で1年分とか払えと書いてあるものとかは
建物自体がけっこう怪しいものでした。
その1年分で屋根とか階段とか直すんだろうなぁ・・・。という感じ。
そういうものに頼らないと管理できない状況なのかなと思うと
ちょっと気が引けてしまいました。ほかにもエレベータが今にも途中で止まりそうな感じのものとか
日本人からみると怪しげなものが。
住人の方々はもちろん平気そうでしたので、住めば都ですかね。
「動けばいい」という考えのほうが大きいのかな。
そもそもニューヨークは建物自体がかなり古いですから仕方ないかもですが。
Before war or After war:
建物は第二次世界大戦前に立てられたもの、その後に建てられたもので
割と評価が違ってくるようです。
戦争前に立てられたものだと、建物や部屋の内部に凝った装飾などがみられる場合があります。
エントランスがステンドグラス風だったりアールデコ調のものだったり。
戦争後は工業化・規格化が進んだのか割と現代の建物と変わらないですね。
この辺は好みでしょうけど。
日本では50年も経った建物なんて、と思われるかもしれませんが
ニューヨークだと50年モノも結構ありますね。
私はBefore warのほうがスタイルがあっていいなと思いました。
その他管理費等:
condo, co-op両方ともに言えることですが物件自体は手が届きそうでも、
毎月のメンテナンス費が相当すごいです。安いところでも月々$400くらい。
$7~800ドルも結構当たり前。それにプラス固定資産税もかかってきます。
当時はビル自体が新築物件だと税金が安くなるという優遇があったらしいですが
毎月の運用コストはそれでもねぇ・・・。
場所選び:
ブルックリンにbedford-stuyvesantというエリアがあるのですが
価格がとても安いことに気付きました。友達にきいたら、
ここは黒人さんたちのコミュニティーだから
日本人はやめたほうがいいと思う。と言われたんだけどこ立地にの安さ!
絶対見に行きたいからついてきて~と頼み込んだら、
しぶしぶつ連れていってくれたんですが「私は絶対車から降りないからね」と釘をさされ・・・。そんな状況でで行ってみたんですが
確かに・・・。
雰囲気がもうかなり違う。
窓ガラスは割れたまま放置だったり
草ボーボー
ダブルパーキングやらも普通にされてて通りづらいし
半分焼けたままのビルが放置されたり
昼間なのに、何をしているんだろうという感じの人が佇んでいたり。
道を挟んで突然
これブルックリン?
という感じに変わっていくんです。
賃貸にだしても住人が新しいトイレが欲しいって
自分でぶっ壊して文句言いにきたりするんだって・・・ってうーん。そんな話を聞くともう理解不能。
全員がそうではないはずだと思うけど
これは確かに私には難しいかも知れない・・・。という感じでした。日本人の方々は割りと人懐こいですが
日本人の常識が通用しない場所もあるので注意が必要なときもありますね。
エリア選びは慎重に。
その他:ニューヨークの家賃、特にマンハッタンなんて
土地の値段なんてどんどんつりあがってしまい
相当すごい家賃で広告も出ているので
みんなこの家賃をどうやって払うんだ?!
と思っていましたが法律があるらしく、借主が以前からすんでいる場合
大家さんは特定の%でしか家賃を上げることが出来ないそうです。なので数十年来のマンハッタンに住んでいるお友達は
いまだに破格のお値段でマンハッタンに住んでいます。今のお値段みると目が飛び出そうですが
「相場」だから仕方ないのですかね。

ミッドタウンをぷらついていたときに
細身の4階建てタウンハウスをリノベーションしている業者の人がいたので
ここ、いくらぐらいするの?と聞いてみたところ
「俺は作業してるだけだから詳しくは分からないけど多分4億ぐらい」
だそう。
ひぇ~。
各フロアは1フロアで4階建ての小ささですが、立地がかなりよかったから。
でももう一般人に手は出せないです。
ちなみに中みせて、と言ってみたんですが
もう購入してる人がいるので入ることはダメだから外側からちょっと覗くだけと。
うーん素敵だった~。
最後に:そういえば私、ローンどうするつもりだったんでしょうね。
到底キャッシュで買えるわけもなく。
口座もなかったし。
ということで、家探しにヒートアップしたのですが現実的に無理なことを知りあきらめました。初めから無理だって気付けばいいんですけどね。(汗)いや、10数年前。若かったんです。このとき弾丸で行ってきたのでこのときは物件チェック以外のことをしていません。
私も興味あったからと快く協力してくれた友達
そして私の英語レベルでよく付き合ってくださった不動産屋さん・・・。
結局買えなかったけど、本当にどうもお世話になりました。

ふるーい情報ですがご参考までに。